マユの糸は、フィブロインとセリシンという2種類のタンパク質でできています。左の図は、マユの糸を輪切りにしたもので、その断面を見ると、内側の三角形の部分(フィブロイン)とその外側の(セリシン)に分かれています。
フィブロインの外側に付いているセリシンは、のりのような役割をするタンパク質で、水に溶けやすいため、マユから糸を引き出して、絹糸を作る間に溶けてなくなってしまいます。このため、絹糸はフィブロインだけでできています。
この大量に溶け出したセリシンを今までは廃水として流されていましたが、これを新しい用途に利用できないかという研究が進められてました。、その研究結果から、セリシンは、人間の皮膚に最も近い成分で構成されていることがわかりました。
このような研究により、今、シルクをコンタクトレンズや人工皮膚に使用する開発がなされています。 |